ロス・ダンサンテスの製造プロセス
アガベの厳選
ロス・ダンサンテスの原料となるアガベは、オーガニックな環境で10年以上をかけて生育した発芽直前のものを厳選しています。少しでも発芽していると養分が失われてしまうため、最もエネルギーが満ち溢れる、発芽する直前のギリギリのタイミングを待ち収穫します。収穫時のアガベの重さは約50〜100kgほどです。
収穫
収穫は、Jimador(ヒマドール)と呼ばれる男性が、⼤型のミノやハンマー、スコップのようなヘラを駆使して、地中に広く深く根差したパワフルなアガベをなぎ倒していきます。約1時間かけて、⼤きな鉈(なた)を⼒⼀杯に振り下ろしながら、頑丈なアガベの葉を全て切り落とします。中⼼部にある花茎の部分(メキシコでは、形が似ていることから、パイナップルを意味するピニャと呼ばれます)だけを残します。⽯窯に一度に入る量の約8tのピニャが集まるまで収穫します。
蒸焼き
地中に掘られた⽯窯を薪を燃やし炉の中を暖めます。その上に、収穫したピニャをピラミッド上に並べ、その上から、湿らせたアガベの葉や⼟を被せ、約3⽇間、じっくりと蒸焼きにします。この工程により、メスカル独特のスモーキーな⾵味が生まれるのです。
すり潰し
蒸焼きにしたアガベを約800kgずつ、重さ約1tもの⽯⾅を馬が回しながら挽き潰します。
発酵
すり潰したアガベを松製の樽に⼊れ、自然発酵させます。6⽇間、発酵させて「もろみ」を造ります。通常、ナチュラル系のお酒であってもアルコールを造るには砂糖や酵⺟を使いますが、ロス・ダンサンテスが使うアガベは、とてもエネルギッシュなため、空気中の酵⺟を⾃⼒で取り込み自然発酵をはじめます。クラシック音楽を流しながら発酵させることで、良い波動を吸収し酵母がよく働くのだそうです。
蒸留
ファイバーとテパチェ(ピニャを発酵させた液体)を伝統的な銅製の蒸留器でアロマとフレーバーを抽出した液体を、2回蒸留してメスカルが出来上がります。1回目でアルコール濃度は、15〜30%の間になり、2回目ではアルコール濃度が47%にまで上昇します。また、この段階で、発酵中に生まれた風味やアロマが強調されます。
仕上げ
ロス・ダンサンテスのボトルには、20年前から変わらず、Taller Experimental de Cerámica de Coyoacánで手作りされた陶器製のキャップを使用しています。瓶充填とラベル貼りは、主に女性スタッフによって毎日細心の注意を払いながら手作業で行われ、最終製品として完成します。